HEARTLESS
INTRODUCTION介紹
商業作品の真似事ではない
感性に訴える映画を作りたい
若手気鋭監督と実力派俳優の自主制作映画がここに完成した。
2019年夏、コロナ禍前に撮影された本作品は険しい道のりを経てついに劇場公開となる。
監督と俳優仲間たちが筆頭になり、『モダンかアナーキー』の映画は始まった。
本作品の監督を務めたのは『あるみち』で第37回PFFぴあフィルムフェスティバルにて満場一致のグランプリを受賞しその後、第28回東京国際映画祭を経て、
第66回ベルリン国際映画祭フォーラム部門へ出品を果たし話題を呼んだ新進気鋭の映画監督である杉本大地。
そして、若手実力派俳優の金子大地『鎌倉殿の13人』、村上虹郎『孤狼の血 LEVEL2』、河合優実『少女は卒業しない』、藤江琢磨『PLASTIC』らが出演。
そんな今話題の俳優たちが当時、スケジュールの合間を縫い監督の元に集い、夜な夜な撮影を敢行した。
同世代の監督と俳優たちとで登場人物のキャラクター造形や撮影のアイデアなどを出し合い、共に模索していった。
本作品は創造的かつ最も個人的な映画である。
CAST投擲
- ゆかり
斎藤 友香莉
Yukari Saito - サカナ
遠藤 雄斗
Yuto Endo - ユイ
清田 みくり
Mikuri Kiyota - ジャン
大友 律
Ritsu Otomo - ミオリ
武 イリヤ
Iriya Take - ミズノ
門間 航
Monma Wataru - 西
東田 頼雄
Rao Higashida - 満月
日下部 一郎
Ichiro Kusakabe - 瀬下
一ノ 光明
Komei Ichino
STORY故事
青春か × 冷酷か
とある8月31日の夜。
地元のスケボー少年の一人である新垣が転落死を遂げた。
高校三年生のコウは新垣の死を知り、今は疎遠になっていた新垣のことを思い出す。
幼い頃に母親を亡くしたコウ。当時、コウは母親の葬式会場から新垣と一緒に抜け出したことがあり、
その事で親戚に不謹慎だと言われた記憶があった。そんな記憶と新垣の死がどうも引っかかるのであった。
8月31日に何があったのか─
新垣を取り巻く、どこか冷たく、刹那的な少年少女 の日常が生々しく描かれる。
CREW盟國
- 録音織笠 想真
- 衣裳渡辺 慎也
- 車両板井 仁
- Webデザイン大槻 拓翔
- 助監督・撮影助手小田 楓
- 助監督・撮影助手小宮山 菜子
- 企画補佐富田 健太郎
COMMENT评论
3年前に撮影したモダンかアナーキー、この度やっと公開が叶い、感無量です。若さとエネルギーが迸る作品になったのではないかと思います。是非その熱量を体感しに劇場へ足をお運びください。
金子大地
撮影から4年を経て完成した今作を見て、皮膚を直に触ってくるような生々しい映像を一片ずつ削りとった跡に、必死に物語の姿を浮かび上がらせようとする試みに再び胸が熱くなりました。杉本さんの鋭い感覚に確かに魅せられながら、夜な夜な皆で集まって撮影をしていました。私にとって、身体と頭と心と言葉を使って、人と一緒に映像で何かを語ろうとするという、映画という遊びの原風景だった気がします。劇場で公開する機会をとても嬉しく思います!多くの人に届けば良いなと思います。
河合優実
まずは皆さんにお披露目できること、大変嬉しく、ありがたく思います。監督と役者、みんなで話し合いながら、遊びながら、一緒に時間を過ごして作ったのを覚えています。色んなことを欲しがる役でした。好きな人、憧れの存在のそばにいること。青春のせいにして、やっておくべきことはやっぱりあるなと思いました。今の時代を生きる人たちが、この作品を観てどんな風に感じるのか?気になるところです。
藤江琢磨
好きな人ほど愛し方を間違えてしまう。正直に愛していたはずなのに、繋がれたと一方的に知った気になれば、真っ直ぐだった愛も、ぐちゃぐちゃに歪んでしまっているし、元の形すら思い出せない。今はもうずいぶんと大人になってしまったけれど、またあの頃と同じ過ちを繰り返してしまうかもしれない。それだけ好きという感情は恐ろしい。『モダンかアナーキー』は、一人一人の感じ方で、より豊かになる映画です。ぜひ劇場でご覧ください。
浦山佳樹
当時、若輩で、映画に出たいという自分の短絡的な衝動を汲んでこの映画を作って下さった杉本監督。監督の世界観に惚れ込み集ったキャスト陣。そのモノづくりの軌跡は間違いなく、青春そのもので自分にとって人生のターニングポイントとなりました。その日々から4年余りの歳月が流れ、映画を観た時、この世界は、色褪せることなく、むしろ歳を取った自分に過去の私達から問いが聞こえてくるような形容出来ない青いヒリつき、狂気を孕んでいました。上映されることを楽しみにしています。
富田健太郎
どれだけ抑え込んでも溢れてしまうような、痛々しいまでの光が映っています。ほんとうはあったはずなのに、みていたはずなのに、聴こえていたはずなのに、普通らしく生きていくためになかったことにしてしまったあの頃の、たくさんの衝動たちがきりきりと響くような鋭い作品です。4年前この作品に出会えて、そして再び劇場で触れられることが、とても幸せです。みなさんも是非、体感しに来てください。
斎藤友香莉
やるせないあの日々も友達とのいざこざも好きな子への嫉妬も全部青春であって、それでいて青春というひと言で片付けるにはあまりにも残酷で歪んでいて澱みがある側面もあると思います。この作品に出てくる彼らは若いです。若い彼らの一言一言を現場で監督出演者共に繊細に鋭利に考え抜いてきました。台本上の何気ないセリフたちは俳優の芝居を通して映像になった時こうも生々しく映るのかとゾッとしました。ただ青春という日々から青色だけを抽出する作品ではないです。青だけじゃないいろんな色の青春がスクリーンに映ってます。
遠藤雄斗
撮影中のことを思い出すと、空気の流れが歪んで見えるような重苦しさと、街灯や生活の明かりが暖かく見えちゃうような陽気さが浮かんできます。その感覚は嫌いではなくて、むしろ、心地よかったです。もしいつか崩れてしまうものだったとしても、それでも一緒にいたいと思えるようなものでした。この映画を観た方が、何を感じるのか、何を思い出すのか、はたまた何を知るのか、楽しみです。是非ご覧になってください。
清田みくり
何の志もなく、心も体もどこへも持って行き場のなかった10代の頃の気持ちや、出来事を元にこの作品の構想をはじめました。あの時の負のエネルギーとでもいうのでしょうか。容赦なく湧き出てきて、与えられているのか、それとも奪われているのかさえわからない。ある意味、俗に言う黒歴史の類であり、一番不毛な時代だったとも言えるのですが、僕はまだそれと共生しているように思えるのです。何か一つでも、感覚的に受け取って頂けたら光栄です。
監督: 杉本大地